昨夜は、BBT主催の船川先生の出版記念セミナーに参加しました。
出版セミナーとは、近著「グローバルリーダーの条件
」を記念してのこと。
船川先生は、グロービスの立ち上げの頃から参加し、大前さんのビジネスブレークスルー(BBT)にも優れたグローバルリーダーシップに関する番組、コンテンツを残されています。
セミナーの参加者は大半が、BBTで学んでいる、いた、人たち。
世間全体から見ると、自己研鑽に関して意識が高い人間という位置づけだとのこと。それを理解することから、このセミナーは始まりました。「大前研一を知っている人、はい、さっと手を挙げて」というのりで、熱く質問し、それに対する即座なリアクションを求める。
さすがに、大前さん、グロービス、MOT、MBAといったことは、みんな知っている常識だ。
しかし、世間一般となるとそうはいかない。
大前研一先生を知らない人は、かなり多い。MBA研修を受けに来た、企業派遣の研修生20人ほどに、「MBAについて説明できる人?」と質問すると、どのぐらいの人が説明できると思いますか?
なんと、3人程度他ということです。
小・中学生の段階から、勉強する子どもとしない子どもの二極分化が激しいといわれている。
それがそのまま大人になっているというのではなく、同時進行で起きている。つまり、この親にしてこの子ありという状態。
大人も、勉強している大人と、全く勉強しない大人とに大きく二極分化している。その差がますます激しくなっているとのことだ。
もはや、国民全体が勉強し、がんばって、向上を目指すという状態ではなく、一部の人が努力を努力と思わないで向上し続けようとしているだけで、その他大勢は時流に流され、自らを省みることなく人のせい、世間のせいにして、やけ酒をあおっている状態だ。
つまり、どういうことか。
一億総中流といわれていた時代は、今を生きる人々の姿勢からみても、とってもあり得ない状態となっているのだ。
じゃあ、たまたま成績が良くて、その後も自己研鑽を積んで、エリートの道を歩んでいるとする。自分さえ良ければよいのか?
いいや、そうではないでしょう。とくに、船川さんは、これっぽっちも「自分さえ良ければ」なんていう、せせこましい考え方は持っていないでしょう。そう断言できます。
なぜなら、「グローバルに言い訳をし続ける日本人」に対して、猛烈な危機感を感じているからです。
であるからこそ、30年間グローバルを言い続けている、大前さんという知の巨人に対して挑戦する、すなわち対談するという判断をなされたのです。
そのことに尊敬というよりも、よくぞやってくれましたと感謝の念しかありません。
大前さんに答えを聞きに行っているわけではありません。教えを乞うているわけではありません。大前さんの意見を紹介するためではありません。そういうのは対談とはいいません。著者へのインタビューとか、取材といいます。
この「グローバルリーダーの条件
」はそういうたぐいの本ではありません。
船川さんが積み上げてきた、グローバルリーダーというリーダーシップのあり方、そういう人を育成するにはどうしたらよいかという、実践に基づく理論体系がある上で、なおかつ、「元祖グローバル」ともいえる、大前さんと丁々発止の頭脳戦を挑む、というのがこの対談の本質です。
であるからこそ、この本を真に理解するには、相当の基礎力を必要とします。
ただ字面を眺めるようにして読んでしまうと、すらっと読めてしまう。なぜなら、二人とも物書きのプロフェッショナルであり、特に大前さんは群を抜いた物書きである。だから、非常に理解しやすい言葉で、誤解を生みにくい、明確な文章で綴られている。
だから、よどみがなく、すっと流れていく。まさに、「清流のごとし」である。
しかし、アマゾンなどの書評を読むとぞっとするものが多い。
何様気取りだろう、という文章で氾濫している。
私なんて、ブログで戯言のように書評的なことを書くことはしても、Amazonのようにこれから購入しようかと考えている同好の士に対して、恐れ多くて書評なんて書く気にはなれません。批判だなんてもってのほかです。実績のない自分には、そのような資格はこれっぽっちもありませんから。
でも、著者である「船川淳志先生」は、がっくりくるようです。
そりゃあそうです。あれだけ熱い思いを持って、居ても立ってもいられない危機感を持ち、そして、無謀とも言える大前さんとの対談に臨む。波風を立てたくない、平穏無事に過ごしたいと考えているならば、とても考えられないような行動をしている。
そのような行為に、尊敬とあこがれを持ちこそすれ、批判するのは見当違いも甚だしい。
ですが、自分もこう書いてみて気がついたのですが、幕末に猛烈な危機感を持って、リーダーとして生きていた人たちとその他大勢の批判する側という構図は、まさに今起きていることと同様なのかもしれないですね。
正しいことをしている人が、全く現実が見えていない酷く刹那的な一般大衆から憎悪の対象としてみられ、除外されていく構図。今こそフォロワーが多く続き、歴史が証明するのだと正しいことを信じて追求していく、志士が必要なのですね。強くそう感じるのです。
グローバルリーダーの条件
余談ですが、先週封切られた「ハゲタカ」。船川先生は、要所要所で「鷲津政彦」のモノマネで会場を沸かせました。このハゲタカがOAされた年、「ハケンの品格」この主人公、篠原涼子が演じた役名は、なんといったでしょうか?
もちろん、ウィキペディアにあります。
「大前 春子」
です。そう、大前研一先生の大前をとっている。結構計算した、役名ですね。
昨年前の年越しハケン村が取り上げられたとき、ぜったい「ハケンの品格」の再放送を放映すべきと主張されたそうです。
それはそうですね。あの時は、あまりにバランスを欠いた報道と世論でした。